ストレージにボリュームを使用するPodを構成する

このページでは、ストレージにボリュームを使用するPodを構成する方法を示します。

コンテナのファイルシステムは、コンテナが存在する間のみ存続します。 そのため、コンテナが終了して再起動すると、ファイルシステムの変更は失われます。 コンテナに依存しない、より一貫したストレージを実現するには、ボリュームを使用できます。 これは、キーバリューストア(Redisなど)やデータベースなどのステートフルアプリケーションにとって特に重要です。

始める前に

Kubernetesクラスターが必要、かつそのクラスターと通信するためにkubectlコマンドラインツールが設定されている必要があります。 このチュートリアルは、コントロールプレーンのホストとして動作していない少なくとも2つのノードを持つクラスターで実行することをおすすめします。 まだクラスターがない場合、minikubeを使って作成するか、 以下のいずれかのKubernetesプレイグラウンドも使用できます:

バージョンを確認するには次のコマンドを実行してください: kubectl version.

Podのボリュームを構成する

この演習では、1つのコンテナを実行するPodを作成します。 今回作成するPodには、コンテナが終了して再起動した場合でもPodの寿命が続くemptyDirタイプのボリュームがあります。 これがPodの設定ファイルです:

apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
  name: redis
spec:
  containers:
  - name: redis
    image: redis
    volumeMounts:
    - name: redis-storage
      mountPath: /data/redis
  volumes:
  - name: redis-storage
    emptyDir: {}
  1. Podを作成します:

    kubectl apply -f https://k8s.io/examples/pods/storage/redis.yaml
    
  2. Podのコンテナが実行されていることを確認し、Podへの変更を監視します:

    kubectl get pod redis --watch
    

    出力は次のようになります:

    NAME      READY     STATUS    RESTARTS   AGE
    redis     1/1       Running   0          13s
    
  3. 別のターミナルで、実行中のコンテナへのシェルを取得します:

    kubectl exec -it redis -- /bin/bash
    
  4. シェルで、/data/redisに移動し、ファイルを作成します:

    root@redis:/data# cd /data/redis/
    root@redis:/data/redis# echo Hello > test-file
    
  5. シェルで、実行中のプロセスを一覧表示します:

    root@redis:/data/redis# apt-get update
    root@redis:/data/redis# apt-get install procps
    root@redis:/data/redis# ps aux
    

    出力はこのようになります:

    USER       PID %CPU %MEM    VSZ   RSS TTY      STAT START   TIME COMMAND
    redis        1  0.1  0.1  33308  3828 ?        Ssl  00:46   0:00 redis-server *:6379
    root        12  0.0  0.0  20228  3020 ?        Ss   00:47   0:00 /bin/bash
    root        15  0.0  0.0  17500  2072 ?        R+   00:48   0:00 ps aux
    
  6. シェルで、Redisプロセスを終了します:

    root@redis:/data/redis# kill <pid>
    

    ここで<pid>はRedisプロセスID(PID)です。

  7. 元の端末で、Redis Podへの変更を監視します。最終的には、このようなものが表示されます:

    NAME      READY     STATUS     RESTARTS   AGE
    redis     1/1       Running    0          13s
    redis     0/1       Completed  0         6m
    redis     1/1       Running    1         6m
    

この時点で、コンテナは終了して再起動しました。 これは、Redis PodのrestartPolicyAlwaysであるためです。

  1. 再起動されたコンテナへのシェルを取得します:

    kubectl exec -it redis -- /bin/bash
    
  2. シェルで/data/redisに移動し、test-fileがまだ存在することを確認します。

    root@redis:/data/redis# cd /data/redis/
    root@redis:/data/redis# ls
    test-file
    
  3. この演習用に作成したPodを削除します:

    kubectl delete pod redis
    

次の項目

  • Volume参照

  • Pod参照

  • emptyDirによって提供されるローカルディスクストレージに加えて、Kubernetesは、GCEのPDやEC2のEBSなど、さまざまなネットワーク接続ストレージソリューションをサポートします。これらは、重要なデータに好ましく、ノード上のデバイスのマウントやアンマウントなどの詳細を処理します。詳細はボリュームを参照してください。