Ingress
Kubernetes v1.19 [stable]
クラスター内のServiceに対する外部からのアクセス(主にHTTP)を管理するAPIオブジェクトです。
Ingressは負荷分散、SSL終端、名前ベースの仮想ホスティングの機能を提供します。
用語
簡単のために、このガイドでは次の用語を定義します。
- ノード: Kubernetes内のワーカーマシンで、クラスターの一部です。
- クラスター: Kubernetesによって管理されているコンテナ化されたアプリケーションを実行させるノードの集合です。この例や、多くのKubernetesによるデプロイでは、クラスター内のノードはインターネットに公開されていません。
- エッジルーター: クラスターでファイアウォールのポリシーを強制するルーターです。クラウドプロバイダーが管理するゲートウェイや、物理的なハードウェアの一部である場合もあります。
- クラスターネットワーク: 物理的または論理的な繋がりの集合で、Kubernetesのネットワークモデルによって、クラスター内でのコミュニケーションを司るものです。
- Service: ラベルセレクターを使ったPodの集合を特定するKubernetes Serviceです。特に指定がない限り、Serviceはクラスターネットワーク内でのみ疎通可能な仮想IPを持つものとして扱われます。
Ingressとは何か
Ingressはクラスター外からクラスター内ServiceへのHTTPとHTTPSのルートを公開します。トラフィックのルーティングはIngressリソース上で定義されるルールによって制御されます。
全てのトラフィックを単一のServiceに送る単純なIngressの例を示します。
IngressはServiceに対して、外部疎通できるURL、負荷分散トラフィック、SSL/TLS終端の機能や、名前ベースの仮想ホスティングを提供するように設定できます。Ingressコントローラーは通常はロードバランサーを使用してIngressの機能を実現しますが、エッジルーターや、追加のフロントエンドを構成してトラフィックの処理を支援することもできます。
Ingressは任意のポートやプロトコルを公開しません。HTTPやHTTPS以外のServiceをインターネットに公開する場合、Service.Type=NodePortやService.Type=LoadBalancerのServiceタイプを一般的には使用します。
Ingressを使用する上での前提条件
Ingressを提供するためにはIngressコントローラーが必要です。Ingressリソースを作成するのみでは何の効果もありません。
ingress-nginxのようなIngressコントローラーのデプロイが必要な場合があります。いくつかのIngressコントローラーの中から選択してください。
理想的には、全てのIngressコントローラーはリファレンスの仕様を満たすはずです。しかし実際には、各Ingressコントローラーは微妙に異なる動作をします。
Ingressリソース
Ingressリソースの最小構成の例は以下のとおりです。
apiVersion: networking.k8s.io/v1
kind: Ingress
metadata:
name: minimal-ingress
annotations:
nginx.ingress.kubernetes.io/rewrite-target: /
spec:
rules:
- http:
paths:
- path: /testpath
pathType: Prefix
backend:
service:
name: test
port:
number: 80
他の全てのKubernetesリソースと同様に、IngressにはapiVersion
、kind
やmetadata
フィールドが必要です。Ingressオブジェクトの名前は、有効なDNSサブドメイン名である必要があります。設定ファイルに関する一般的な情報は、アプリケーションのデプロイ、コンテナの設定、リソースの管理を参照してください。Ingressでは、Ingressコントローラーに依存しているいくつかのオプションの設定をするためにアノテーションを一般的に使用します。例としては、rewrite-targetアノテーションなどがあります。Ingressコントローラーの種類が異なれば、サポートするアノテーションも異なります。サポートされているアノテーションについて学ぶためには、使用するIngressコントローラーのドキュメントを確認してください。
Ingress Specは、ロードバランサーやプロキシーサーバーを設定するために必要な全ての情報を持っています。最も重要なものとして、外部からくる全てのリクエストに対して一致したルールのリストを含みます。IngressリソースはHTTP(S)トラフィックに対してのルールのみサポートしています。
Ingressのルール
各HTTPルールは以下の情報を含みます。
- オプションで設定可能なホスト名。上記のリソースの例では、ホスト名が指定されていないと、そのルールは指定されたIPアドレスを経由する全てのインバウンドHTTPトラフィックに適用されます。ホスト名が指定されていると(例: foo.bar.com)、そのルールはホストに対して適用されます。
- パスのリスト(例:
/testpath
)。各パスにはservice.name
とservice.port.name
またはservice.port.number
で定義されるバックエンドが関連づけられます。ロードバランサーがトラフィックを関連づけられたServiceに転送するために、外部からくるリクエストのホスト名とパスが条件と一致させる必要があります。 - バックエンドはServiceドキュメントに書かれているようなService名とポート名の組み合わせ、またはCRDによるカスタムリソースバックエンドです。Ingressで設定されたホスト名とパスのルールに一致するHTTP(とHTTPS)のリクエストは、リスト内のバックエンドに対して送信されます。
Ingressコントローラーでは、defaultBackend
が設定されていることがあります。これはSpec内で指定されているパスに一致しないようなリクエストのためのバックエンドです。
デフォルトのバックエンド
ルールが設定されていないIngressは、全てのトラフィックをデフォルトのバックエンドに転送します。defaultBackend
は、Ingressコントローラーのオプション設定であり、Ingressリソースでは指定されていません。
HTTPリクエストがIngressオブジェクトのホスト名とパスの条件に1つも一致しない時、そのトラフィックはデフォルトのバックエンドに転送されます。
リソースバックエンド
Resource
バックエンドはIngressオブジェクトと同じnamespaceにある他のKubernetesリソースを指すObjectRefです。
Resource
はServiceの設定とは排他であるため、両方を指定するとバリデーションに失敗します。
Resource
バックエンドのよくある用途は、静的なアセットが入ったオブジェクトストレージを設定することです。
apiVersion: networking.k8s.io/v1
kind: Ingress
metadata:
name: ingress-resource-backend
spec:
defaultBackend:
resource:
apiGroup: k8s.example.com
kind: StorageBucket
name: static-assets
rules:
- http:
paths:
- path: /icons
pathType: ImplementationSpecific
backend:
resource:
apiGroup: k8s.example.com
kind: StorageBucket
name: icon-assets
上記のIngressを作成した後に、次のコマンドで参照することができます。
kubectl describe ingress ingress-resource-backend
Name: ingress-resource-backend
Namespace: default
Address:
Default backend: APIGroup: k8s.example.com, Kind: StorageBucket, Name: static-assets
Rules:
Host Path Backends
---- ---- --------
*
/icons APIGroup: k8s.example.com, Kind: StorageBucket, Name: icon-assets
Annotations: <none>
Events: <none>
パスのタイプ
Ingressのそれぞれのパスは対応するパスのタイプを持ちます。pathType
が明示的に指定されていないパスはバリデーションに通らないでしょう。サポートされているパスのタイプは3種類あります。
-
ImplementationSpecific
(実装に特有): このパスタイプでは、パスとの一致はIngressClassに依存します。Ingressの実装はこれを独立したpathType
と扱うことも、Prefix
やExact
と同一のパスタイプと扱うこともできます。 -
Exact
: 大文字小文字を区別して完全に一致するURLパスと一致します。 -
Prefix
:/
で分割されたURLと前方一致で一致します。大文字小文字は区別され、パスの要素対要素で比較されます。パス要素は/
で分割されたパスの中のラベルのリストを参照します。リクエストがパス p に一致するのは、Ingressのパス p がリクエストパス p と要素単位で前方一致する場合です。備考: パスの最後の要素がリクエストパスの最後の要素の部分文字列である場合、これは一致しません(例えば、/foo/bar
は/foo/bar/baz
と一致しますが、/foo/barbaz
とは一致しません)。
例
タイプ | パス | リクエストパス | 一致するか |
---|---|---|---|
Prefix | / |
(全てのパス) | はい |
Exact | /foo |
/foo |
はい |
Exact | /foo |
/bar |
いいえ |
Exact | /foo |
/foo/ |
いいえ |
Exact | /foo/ |
/foo |
いいえ |
Prefix | /foo |
/foo , /foo/ |
はい |
Prefix | /foo/ |
/foo , /foo/ |
はい |
Prefix | /aaa/bb |
/aaa/bbb |
いいえ |
Prefix | /aaa/bbb |
/aaa/bbb |
はい |
Prefix | /aaa/bbb/ |
/aaa/bbb |
はい、末尾のスラッシュは無視 |
Prefix | /aaa/bbb |
/aaa/bbb/ |
はい、末尾のスラッシュと一致 |
Prefix | /aaa/bbb |
/aaa/bbb/ccc |
はい、パスの一部と一致 |
Prefix | /aaa/bbb |
/aaa/bbbxyz |
いいえ、接頭辞と一致しない |
Prefix | / , /aaa |
/aaa/ccc |
はい、接頭辞/aaa と一致 |
Prefix | / , /aaa , /aaa/bbb |
/aaa/bbb |
はい、接頭辞/aaa/bbb と一致 |
Prefix | / , /aaa , /aaa/bbb |
/ccc |
はい、接頭辞/ と一致 |
Prefix | /aaa |
/ccc |
いいえ、デフォルトバックエンドを使用 |
Mixed | /foo (Prefix), /foo (Exact) |
/foo |
はい、Exactが優先 |
複数のパスとの一致
リクエストがIngressの複数のパスと一致することがあります。そのような場合は、最も長くパスが一致したものが優先されます。2つのパスが同等に一致した場合は、完全一致が前方一致よりも優先されます。
ホスト名のワイルドカード
ホストは正確に一致する(例えばfoo.bar.com
)かワイルドカード(例えば*.foo.com
)とすることができます。
正確な一致ではHTTPヘッダーのhost
がhost
フィールドと一致することが必要です。
ワイルドカードによる一致では、HTTPヘッダーのhost
がワイルドカードルールに沿って後方一致することが必要です。
Host | Hostヘッダー | 一致するか |
---|---|---|
*.foo.com |
bar.foo.com |
共通の接尾辞により一致 |
*.foo.com |
baz.bar.foo.com |
一致しない。ワイルドカードは単一のDNSラベルのみを対象とする |
*.foo.com |
foo.com |
一致しない。ワイルドカードは単一のDNSラベルのみを対象とする |
apiVersion: networking.k8s.io/v1
kind: Ingress
metadata:
name: ingress-wildcard-host
spec:
rules:
- host: "foo.bar.com"
http:
paths:
- pathType: Prefix
path: "/bar"
backend:
service:
name: service1
port:
number: 80
- host: "*.foo.com"
http:
paths:
- pathType: Prefix
path: "/foo"
backend:
service:
name: service2
port:
number: 80
Ingress Class
Ingressは異なったコントローラーで実装されうるため、しばしば異なった設定を必要とします。 IngressClassリソースは、この種別のIngressを実装すべきコントローラーの名称を含む追加の設定情報を含みます。各IngressはIngressClassリソースへの参照によって種別を指定すべきです。
apiVersion: networking.k8s.io/v1
kind: IngressClass
metadata:
name: external-lb
spec:
controller: example.com/ingress-controller
parameters:
apiGroup: k8s.example.com
kind: IngressParameters
name: external-lb
IngressClassリソースは任意のパラメータフィールドを含むことができます。これは追加の設定情報を参照するために利用することができます。
非推奨のアノテーション
Kubernetes 1.18でIngressClassリソースとingressClassName
フィールドが追加される前は、Ingressの種別はIngressのkubernetes.io/ingress.class
アノテーションにより指定されていました。
このアノテーションは正式に定義されたことはありませんが、Ingressコントローラーに広くサポートされています。
Ingressの新しいingressClassName
フィールドはこのアノテーションを置き換えるものですが、完全に等価ではありません。
アノテーションは一般にIngressを実装すべきIngressのコントローラーの名称を示していましたが、フィールドはIngressClassリソースを示しており、これはIngressのコントローラーの名称を含む追加のIngressの設定情報を持ちます。
デフォルトのIngressClass
特定のIngressClassをクラスターでのデフォルトとすることができます。
IngressClassリソースのingressclass.kubernetes.io/is-default-class
アノテーションをtrue
に設定すると、ingressClassName
フィールドが指定されないIngressにはこのデフォルトIngressClassが割り当てられるようになります。
ingressClassName
が指定されていないIngressオブジェクトの作成を防ぐようになります。クラスターのデフォルトのIngressClassを1つ以下にすることで、これを解消することができます。
Ingressのタイプ
単一ServiceのIngress
Kubernetesには、単一のServiceを公開できるようにする既存の概念があります(Ingressの代替案を参照してください)。ルールなしでデフォルトのバックエンド を指定することにより、Ingressでこれを実現することもできます。
apiVersion: networking.k8s.io/v1
kind: Ingress
metadata:
name: test-ingress
spec:
defaultBackend:
service:
name: test
port:
number: 80
kubectl apply -f
を実行してIngressを作成すると、その作成したIngressの状態を確認することができます。
kubectl get ingress test-ingress
NAME CLASS HOSTS ADDRESS PORTS AGE
test-ingress external-lb * 203.0.113.123 80 59s
203.0.113.123
はIngressコントローラーによって割り当てられたIPで、作成したIngressを利用するためのものです。
<pending>
となっているのを確認できます。
リクエストのシンプルなルーティング
ファンアウト設定では単一のIPアドレスのトラフィックを、リクエストされたHTTP URIに基づいて1つ以上のServiceに転送します。Ingressによってロードバランサーの数を少なくすることができます。例えば、以下のように設定します。
Ingressを以下のように設定します。
apiVersion: networking.k8s.io/v1
kind: Ingress
metadata:
name: simple-fanout-example
spec:
rules:
- host: foo.bar.com
http:
paths:
- path: /foo
pathType: Prefix
backend:
service:
name: service1
port:
number: 4200
- path: /bar
pathType: Prefix
backend:
service:
name: service2
port:
number: 8080
Ingressをkubectl apply -f
によって作成したとき:
kubectl describe ingress simple-fanout-example
Name: simple-fanout-example
Namespace: default
Address: 178.91.123.132
Default backend: default-http-backend:80 (10.8.2.3:8080)
Rules:
Host Path Backends
---- ---- --------
foo.bar.com
/foo service1:4200 (10.8.0.90:4200)
/bar service2:8080 (10.8.0.91:8080)
Events:
Type Reason Age From Message
---- ------ ---- ---- -------
Normal ADD 22s loadbalancer-controller default/test
IngressコントローラーはService(service1
、service2
)が存在する限り、Ingressの条件を満たす実装固有のロードバランサーを構築します。
構築が完了すると、ADDRESSフィールドでロードバランサーのアドレスを確認できます。
名前ベースのバーチャルホスティング
名前ベースのバーチャルホストは、HTTPトラフィックを同一のIPアドレスの複数のホスト名に転送することをサポートしています。
以下のIngress設定は、ロードバランサーに対して、Hostヘッダーに基づいてリクエストを転送するように指示するものです。
apiVersion: networking.k8s.io/v1
kind: Ingress
metadata:
name: name-virtual-host-ingress
spec:
rules:
- host: foo.bar.com
http:
paths:
- pathType: Prefix
path: "/"
backend:
service:
name: service1
port:
number: 80
- host: bar.foo.com
http:
paths:
- pathType: Prefix
path: "/"
backend:
service:
name: service2
port:
number: 80
rules項目でのホストの設定がないIngressを作成すると、IngressコントローラーのIPアドレスに対するwebトラフィックは、要求されている名前ベースのバーチャルホストなしにマッチさせることができます。
例えば、以下のIngressはfirst.bar.com
に対するトラフィックをservice1
へ、second.foo.com
に対するトラフィックをservice2
へ、リクエストにおいてホスト名が指定されていない(リクエストヘッダーがないことを意味します)トラフィックはservice3
へ転送します。
apiVersion: networking.k8s.io/v1
kind: Ingress
metadata:
name: name-virtual-host-ingress-no-third-host
spec:
rules:
- host: first.bar.com
http:
paths:
- pathType: Prefix
path: "/"
backend:
service:
name: service1
port:
number: 80
- host: second.bar.com
http:
paths:
- pathType: Prefix
path: "/"
backend:
service:
name: service2
port:
number: 80
- http:
paths:
- pathType: Prefix
path: "/"
backend:
service:
name: service3
port:
number: 80
TLS
TLSの秘密鍵と証明書を含んだSecretを指定することにより、Ingressをセキュアにできます。Ingressは単一のTLSポートである443番ポートのみサポートし、IngressでTLS終端を行うことを想定しています。IngressからServiceやPodへのトラフィックは平文です。IngressのTLS設定のセクションで異なるホストを指定すると、それらのホストはSNI TLSエクステンション(IngressコントローラーがSNIをサポートしている場合)を介して指定されたホスト名に対し、同じポート上で多重化されます。TLSのSecretはtls.crt
とtls.key
というキーを含む必要があり、TLSを使用するための証明書と秘密鍵を含む値となります。以下がその例です。
apiVersion: v1
kind: Secret
metadata:
name: testsecret-tls
namespace: default
data:
tls.crt: base64 encoded cert
tls.key: base64 encoded key
type: kubernetes.io/tls
IngressでこのSecretを参照すると、クライアントとロードバランサー間の通信にTLSを使用するようIngressコントローラーに指示することになります。作成したTLS Secretは、https-example.foo.com
の完全修飾ドメイン名(FQDN)とも呼ばれる共通名(CN)を含む証明書から作成したものであることを確認する必要があります。
tls
セクションのhosts
はrules
セクションのhost
と明示的に一致する必要があります。
apiVersion: networking.k8s.io/v1
kind: Ingress
metadata:
name: tls-example-ingress
spec:
tls:
- hosts:
- https-example.foo.com
secretName: testsecret-tls
rules:
- host: https-example.foo.com
http:
paths:
- path: /
pathType: Prefix
backend:
service:
name: service1
port:
number: 80
負荷分散
Ingressコントローラーは、負荷分散アルゴリズムやバックエンドの重みスキームなど、すべてのIngressに適用されるいくつかの負荷分散ポリシーの設定とともにブートストラップされます。発展した負荷分散のコンセプト(例: セッションの永続化、動的重み付けなど)はIngressによってサポートされていません。代わりに、それらの機能はService用のロードバランサーを介して利用できます。
Ingressによってヘルスチェックの機能が直接に公開されていない場合でも、Kubernetesにおいて、同等の機能を提供するReadiness Probeのようなコンセプトが存在することは注目に値します。コントローラーがどのようにヘルスチェックを行うかについては、コントローラーのドキュメントを参照してください(例えばnginx、またはGCE)。
Ingressの更新
リソースを編集することで、既存のIngressに対して新しいホストを追加することができます。
kubectl describe ingress test
Name: test
Namespace: default
Address: 178.91.123.132
Default backend: default-http-backend:80 (10.8.2.3:8080)
Rules:
Host Path Backends
---- ---- --------
foo.bar.com
/foo service1:80 (10.8.0.90:80)
Annotations:
nginx.ingress.kubernetes.io/rewrite-target: /
Events:
Type Reason Age From Message
---- ------ ---- ---- -------
Normal ADD 35s loadbalancer-controller default/test
kubectl edit ingress test
このコマンドを実行すると既存の設定をYAMLフォーマットで編集するエディターが表示されます。新しいホストを追加するために、リソースを修正してください。
spec:
rules:
- host: foo.bar.com
http:
paths:
- backend:
service:
name: service1
port:
number: 80
path: /foo
pathType: Prefix
- host: bar.baz.com
http:
paths:
- backend:
service:
name: service2
port:
number: 80
path: /foo
pathType: Prefix
..
変更を保存した後、kubectlはAPIサーバー内のリソースを更新し、Ingressコントローラーに対してロードバランサーの再設定を指示します。
変更内容を確認してください。
kubectl describe ingress test
Name: test
Namespace: default
Address: 178.91.123.132
Default backend: default-http-backend:80 (10.8.2.3:8080)
Rules:
Host Path Backends
---- ---- --------
foo.bar.com
/foo service1:80 (10.8.0.90:80)
bar.baz.com
/foo service2:80 (10.8.0.91:80)
Annotations:
nginx.ingress.kubernetes.io/rewrite-target: /
Events:
Type Reason Age From Message
---- ------ ---- ---- -------
Normal ADD 45s loadbalancer-controller default/test
修正されたIngressのYAMLファイルに対してkubectl replace -f
を実行することで、同様の結果を得られます。
アベイラビリティーゾーンをまたいだ障害について
障害のあるドメインをまたいでトラフィックを分散する手法は、クラウドプロバイダーによって異なります。詳細に関して、Ingress コントローラーのドキュメントを参照してください。
Ingressの代替案
Ingressリソースを直接含まない複数の方法でサービスを公開できます。